花火の色々

夏の風物詩、花火。
元は慰霊や疫病退散のために使われていた物だと言われておりますが、現在では人々に感動を与える風物詩、そして芸術の一つとなっております。
ひと口に花火と言っても、調べてみると様々な種類がありましたので、それらについて紹介していこうと思います。

まずは手頃な手持ち花火から。
ススキ花火
先の方にフサフサとした紙が付いているタイプの手持ち花火で、ススキの穂に似たような火花が出ることから「ススキ」の名前で呼ばれています。火薬を紙や筒などで包んでいることが多く、火の勢いは強めで1m程度先まで飛びます。火花の色が変わる演出があり、多いものだと20種類も変色するものもあります。

スパーク花火
細めの棒に火薬が直接付いているタイプで、雪の結晶のような細かい火の粉が飛び散るのが特徴です。ススキと比べ煙が少なく、小さいものはケーキの演出花火など室内用に使われることもあります。最初の火花を追いかけるように、2番目・3番目の火花が出る演出は「おっかけスパーク」などと呼ばれ、スパーク花火ならではの演出です。

線香花火
玉のような火種を中心に、雪の結晶のような細かい火の粉を散らします。煙や音がほとんど出ないので、小さな庭でも楽しむことができるのがメリットです。繊細で儚い火花は「牡丹」「松葉」「柳」「散り菊」などと4段階に分けて呼ばれ、線香花火の起承転結を表しています。

次は打ち上げ花火
割物
割薬(中身を飛ばすための火薬の粒)を爆発させることで色や煙を出す星を空に飛び出させる仕組みの打ち上げ花火です。花火が点火すると、すべての星が光を発しながら四方八方に飛び散り、光の輪が夜空に映し出されます。割物は、球状の花火玉が全方向に飛び散る様が「世界一美しい」と海外の人から称賛されている日本の伝統的な打ち上げ花火の基本形です。

ポカ物
球体の玉皮が夜空で真っ二つに割れ、中に詰められていた星や細工を放出する花火を指します。割薬の量は一般的な花火よりも少なく、花火の広がる範囲も狭いのが特徴です。ただし、内包する種類によって、さまざまな仕掛けを持つ花火にできます。

このように、今まで何気なく見ていた花火には、それぞれ特徴があり、違った演出を作り出していました。これらに費やされた工夫や仕掛けについて考えながら眺めるのも一興かもしれません。

つき

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