私はテレビをよく見る方だ。といってもメジャーリーグかニュース番組が殆どだ。
その中でもテレビ東京の「WBS」は、大学出たての頃、平日朝6時くらいだったと思うが、職場での朝のスピーチのネタにする為、良く見ていた。その影響で今も夜10時くらいから時々見ている。
そんな私だがテレビのドラマも面白いと思ったものは続けて見る事が有る。
例えば日曜日の「VIVANT ヴィヴァン」など楽しみだった。
またNHKの大河ドラマもテーマによっては欠かさず見たい。
今の「光る君 紫式部」は興味が無いので一度も見たことが無い。
さて、相手を理解するという事だが、
最近興味を持って見ている番組にNHKの火曜日10時から放送(BSの再放送)している
「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」というドラマがある。
全10回のうち、私はたしか4回目くらいから偶然見始めた。
兵庫県に暮らす4人家族だったが、父親が過労で急逝した為、母親が介護の仕事に就く。
2人姉弟の姉は高校生で、弟は中学生。弟はダウン症だ。
そうするうちに母親が生死をさまよう大病をして車椅子生活になる。
殆ど実話の小説化・ドラマ化だ。
なんと不幸で壮絶な家族の物語かと思うが、まあ明るく楽しく面白い。
弟の草太はダウン症の俳優さんが演じているらしい。
ある暑い日、弟がコンビニからペットボトルを家に持って帰る。
それだけで母親と姉は大騒ぎだ。すわ万引きかと。
弟を問い詰めるが万引きなんてしてないと。
なんと弟のズボンのポケットから領収書が出てくる。
母親と姉はさらにパニック。
とにかく、菓子折りを持ってコンビニにお詫びに行こうと。
するとコンビニの店長が、暑い日に草太くんがコンビニの飲み物の前で、飲み物をずっと眺めていたので、お金は後で良いからと飲み物を渡してくれた事が分かる。
それから中学生にして初めてコンビニへのお使いを頼まれるようになる。
姉は変装(気持ちだけ)をし、サングラスまでかけて様子を見ようと後を付ける。
弟は店に入るなり、後ろを振り返って、「七実ちゃん」とほほ笑む。
その様子は草太が小学生になってグループで登校する時に、やはり母親が変装をしてサングラスをかけて、草太が皆のところに「おはよう」と入っていくところを陰から見ていて、他の小学生に「草太のおばちゃん、おはよう」と声をかけられてバツの悪い思いをした事と重なる。
母親と姉の気持ちは痛いほど分かる。
その時、その小学生から「草太はいつ治るの?」と聞かれる。
母親は、「草太は病気ではないから治らないのよ」と応えた。
誰が何と言おうと、私の息子は私の息子だ。と言っているようで、心が揺さぶられた。
また、草太と姉が公園のベンチに座ってボンヤリしていると、草太と同級生の可愛い女の子が、草太に声を掛けてブロックサインのような挨拶をして、「またなー」と去ろうとする。姉の七実はその女の子を止めて、「草太と仲良くしてくれてありがとう」と少し卑屈に笑う。ところがその女の子は、「何が? 草太は普通の友達だよ」と何事も無かったように去る。
七実はまた、ダウン症の事を気にしているのは草太自身ではなく、自分の方なんだと気づき愕然とする。そして照れ隠しのように、草太に「今の子メッチャ可愛いじゃん。好きなんだろー」と草太をいじり、草太に「友達をそんな風に言うな」と叱られる。
世の中には様々な人が居て、ひとりひとり環境や考えも異なるだろう。
だからこそ、相手をどう理解するか。という事がとても大切だと思う。
相手の生い立ちや能力に対し、下に見るなどという事は人として有ってはならない。
相手によって態度を変えるって、格好悪いの上位に入るよな。
現場でも同じ事。
まずは組織としての人間関係が重要なので、相手を理解するという事は絶対に必要だ。
それを難しいと言う人もいるだろう。
私は頭が良いからか、性格が良いからか、相手を理解するという事を難しいと思った事が無い。
現場では誰もが良い仕事をして、良い品質のものを開発して、周りに喜ばれる仕事をすれば良いだから、誰もがその為の事を考えているのではないか。
それを自身の能力に求め、一緒に作業をする仲間にも求めているだけではないのか。
他に何を理解すれば良いんだろう。
性格が良いとか悪いとか、酒が好きだとか嫌いだとか、そんな事はどうでも良いよ。
良い仕事をしようよ。
私はその中で成長したい。
相手・理解などと言うと、まるで読心術でも使わないとならないのではないかと。
そんな事出来る訳ないじゃん。
少なくとも相手を尊重し、相手の言葉を理解し、
そして自分の言葉を理解してもらう。
それ以上の何が有る?
ゆう