「新しい」に対して

自身にとっての新しいこと、それに対してどのような感情を抱くだろうか?
期待?それともワクワク?人それぞれだとは思うけど、
僕にとって、「新しい」とは、不安や恐怖、ときには退屈を催すものであり、
基本的にはマイナスのイメージである。

中学、高校、専門と上がる度に不安が募った。
専門を卒業し、社会に出る時も怖くてたまらなかった。
環境が一転する。その瞬間は、いつまでも慣れない。

環境だけでなく、実際にすること、学ぶことが変わっていく。授業の内容も、わからないものが増えていく。わからない時間が増えると、退屈になり、苦しくなってくる。次第にそれが耐え難いものになってしまった。
趣味や娯楽でもそうだ。新しい遊びが退屈だった時を考えてしまう。だから、基本的にはやったことのないものより、今好きなものを優先している。

昔はどうだったのだろう。
難しかったであろう、九九の掛け算表はどんな気持ちで勉強していたのか。
全く知らないマリオやカービィのゲームを、どんな気持ちで始めたのか。
知らなかったはずなのに、どうやってスタートしたのだろう?

調べてみた。
「新しい」を、変化を恐れるのは、僕だけなのかを。
サイトで調べたら結構出てきた。新しいことに対して不安に思う人や、嫌う人など。記事が多く出てくるってことは、それだけ多くの人が悩んでいるのだろう。
とあるサイトに、老化の一種と書いてあった。ドキッとした。まだ21なのに老化の兆しが見えてきてしまっている。
でも、なんとなく腑に落ちた。小さい頃は怖くなかったのも、そういうことだったのかなと。
ドキッとはしたけど、僕だけじゃないっていう安心感の方が勝っていたから、内心ホッとしていた。

でも、安心していられるのも束の間だった。
ある日、某人気アニメを見ていたとき、とあるキャラクターがこんなことを言った。
「走れ!走れ!走れ!」
「昨日の自分を追い越してみせろ!」
「現状維持は後退と同義!」
変化を恐れる僕にとっては、手痛い言葉だった。
新しいを嫌う僕は、後退している一方である。

老化と後退のダブルパンチ。流石に効いた。途端に危機感を覚えた。それに、すごく嫌だった。
右肩下がり×2というのは避けたい。

だから、食わず嫌いをするのはやめようと思った。
何事も、まずは挑戦するのがスタートだから。

「新しい」に対して、怖がってもいいし、限界が来たら逃げてもいいと思う。でも、嫌いかどうかは、味や匂いを知ってから。
最初から逃げてばかりいるとどんどん辛くなるから、どんなに小さくても前に一歩踏み出せるようにしたい。

つき

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