迎え火、送り火

みなさん「迎え火」「送り火」というものをご存知でしょうか?
「迎え火」は、お盆に自宅へ帰ってくるといわれるご先祖様の霊を迎える目印として、玄関先や庭などで焚かれる火のことで8月13日(地域によっては7月13日)の夕方に行われます。「送り火」は、お盆の終わりにまたあの世へと戻るご先祖様の霊をお見送りするため、迎え火と同じように玄関先や庭などで焚かれる火のことで8月16日(地域によっては7月16日)の夕方に行われます。
現在だと集合住宅や住宅街など、防火上の理由で送り火を焚くことが難しい住居や地域が増えているため、そういった家庭では、室内で電球式の盆提灯を灯すこともあるようです。

私の実家では毎年お盆の時期に「迎え火」と「送り火」を焚いていました。
正直子供の頃は何でこんなことするのだろうとか、面倒くさいと思っていましたが、今思うと身近な人が亡くなっておらず、ご先祖様と言われてもあまりピンと来なかったからだと思います。

そんな意識が変わったのは私が高校2年生の冬、父方の祖母が亡くなってからでした。
初めて身近だった人が亡くなってとても暗い気持ちになったのを今でも覚えています。

おばあちゃんが亡くなって初めての「迎え火」をした時、やっと「迎え火」をやる意味が身に染みてわかった気がします。
きっと、みんな身近にいた人を亡くして生きてきたから「迎え火」や「送り火」をして先に亡くなった人達と会っているんだ、私は今も幸せに生きているのだということを伝えているんだと感じました。

正直20歳になった今でも少し面倒だと感じてしまいますが、それよりもずっとご先祖様達に会いたい、健康でとても幸せに生きているということを伝えたい気持ちの方が強いです。

きっとこれから齢を重ねて一人になったとしても「迎え火」と「送り火」それにお墓参りは欠かさず、ご先祖様達との交流は続けていくのだろうと思います。

れん

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