芸能人と一口で言っても、最近はどこからどこまでが芸能人なのか正直答えられない。
基本的にはテレビに出演する演者を中心にバラエティ、ドラマ、映画、そしてお笑いの人たちを言うのかも知れないが、テレビに出なくとも音楽やお芝居、はたまたモデルのお仕事をしている人も、よく分からない世界だが、地下アイドルとして活動している人たちも芸能人なのだろう。
いずれかのプロダクションや事務所に所属して、まれに自分たちで事務所を立ち上げている人もいるようだ。
またテレビ局のアナウンサーも番組のMCやサポートを務めて、一般の認知という点では、ニュースなどを読むアナウンサーというより、芸能人活動をしているように見える。
SNSが発達した世界で、もはやベールに包まれたスターというもの存在しにくいこともあって、好感度・親和性(自分を隠さない)の高さが、芸能人の価値として認められるらしい。
子供の頃、家族で見ていたテレビの中の華やかな歌手や俳優はやはり、別世界の人たちに見えた。
そして、その人たちの歌の力、心に響く声、胸がすくような演技を観せられ、私たちは魅せられていった。
その芸能人に対して、何故、今の私は魅力を感じることが出来なくなったのだろう。
巷で騒がしい、アイドル帝国の崩壊とか、特に私には全く関係無い。
SNSやYouTubeの台頭も関係無い。
芸能人と称する人たちに根本的に魅力を感じないのだ。
多分、己の好みが満たされないことによる状況の帰結も理由にならない。
結局はスター不在ということなのだろうか。
「推し」とかいう芸能人とファンの形には申し訳ないが、私のような芸能の能力に惚れてファンになろうとする者には、それが見つからない。
先日、BSでジュリー(沢田研二)の特集をやっていた。
まあ全てが恰好良い。
リアルタイムでは、高校生の頃、テレビで観ていたものだったので、
始め不安はあったが、観てみたら、とにかく今観ても恰好良い。
歌も上手いが、何より姿が綺麗だ。久し振りにゾクゾクするほどの男の恰好良さを感じた。
当時、ジュリーは27~28歳で大ヒットをガンガン飛ばしていた。
私より上の世代をグループサウンズ(タイガース)として熱狂させ、
ひとりになって沢田研二としてまた世の中を熱狂させた。
おりしも日本にもロックというものが台頭してきて、併せてフォークソングと歌謡曲が、ニューミュージックとして形を変えようとしていた時だった。
フォークやニューミュージックの大御所はテレビに出ない。
しかし、ジュリーは縦横無尽にテレビでパフォーマンスを披露した。
ジュリーとしての活動をある時までと決めて、また沢田研二にもどる時まで、必死に走ったのだそうだ。
私はアル・パチーノという俳優のファンだが、その若い時の一部の隙も無い男の美しさと沢田研二の美しさが自然と重なって見えていた。
逆にそれを知っているから、新しいミュージシャンの化粧が、例え曲や歌唱力が素晴らしくとも、テッペンからは程遠いのだ。
無論、現状の芸能作品によって、沢山の人の心が癒され、勇気付けられ、元気を受け取っていることも理解出来る。
私が年齢を重ねてしまったことによる、拘りや味わいのレベルを求めることが、最近の芸能に心を揺さぶられないのだろうとも理解している。
まあ、こんな私でもお勧めの作品なりがあれば、ご教授願いたい。
AdoやYOASOBIとか聴いても、気が紛れることもありますので。
ただ芸能人としては、なかなか好きになれるという人が見つかりません。
情報またはアドバイスを宜しくお願いします。
沢田研二は私より11歳年上だが、まだライブをしているようだ。
日本で一番格好良かった男が、74歳になってライブをしている。
あの声を、ジュリーから沢田研二になって、熟練した声を是非ライブで聴いてみたい。
ゆう