私はプレゼントを贈ることが好きです。
テレビやSNSなどでふと気になったアイテムが、誰にとって送られたら喜んでくれるか、似合っているか考えたりします。
些細な会話の中から、いまどんなものが気になっているか振り返って、誕生日の日付と一緒にメモしておいたりしています。
我ながら、女学生みたいな趣味だと気恥ずかしい思いもありますが、習慣化したのはここ数年のことでした。
近年、面と向かって知り合いに会えることも減り、交流の機会が減っておりました。
たまにSNS上で名前を見かけることはあっても、きっかけがないと少しずつ交流が減っていました。
決して何かあった訳でなくとも、しばらく交流がないと壁を感じてしまうこともあると思います。
そんな時、私の誕生日にプレゼントを贈ってくれた友人が居ました。
中身はマグカップで、しばらく前に私が「ステンレス製のコップだとホットコーヒーが飲みづらい」と言っていたのを覚えていてくれたのかもしれません。
それが私にはたまらなく嬉しくて、いつか絶対にお返ししようと決心するとともに、プレゼントを送られた側の気持ちを知ることができたきっかけでした。
それから、その友人に相応しいお返しはないかと考える時間が生まれました。
その時、友人のことを思い返す時間が増えたことで、なんだか前まで感じていた壁がほんの少しなくなる気がしたのです。
今でも愛用しているマグカップが視界に入る度に、友人のことを誇らしく思い返します。
こんなにも温かい友人がいてくれたことに幸福を感じると共に、私自身もそんな人間になりたいと思いました。
私はプレゼントの内容や金額にそれほどの違いはないと思っています。
大切なのは、贈るものを決めている間に相手のことを想う時間そのものだと思っているからです。
よく「大切なのは気持ち」と言われますが、まさにこのことを指しているのではないかと私は思います。
皆さんもふと思い浮かんだ相手にプレゼントを贈ってみては如何でしょうか。
いざ何を送ればいいか悩んでしまっても、ゆっくり時間を掛けて考えて大丈夫です。
きっとその悩んだ時間が、贈られたお相手の驚きと喜びに繋がると信じております。
こーた